ずっとこの疑問が、心のどこかに引っかかっていました。
私は性欲が強いタイプです。
でも、彼はどちらかといえば淡白。
セックスの回数が減っていくことに、最初は「仕方ない」と思っていました。
けれど、欲しいと思う自分を恥ずかしく感じるようになってから、私はどんどん、自分の気持ちにフタをするようになりました。
目次
性欲が強い私は、彼の“淡白さ”に言い出せずにいた
付き合い始めたころ、私たちの夜の関係はとても自然で、回数も多かったと思います。
でも、時間が経つにつれて、彼の性への関心は薄れていきました。
最初は「疲れているんだろうな」「仕事が忙しいのかも」と自分に言い聞かせていました。
でも本当は、私はずっと求めていたんです。
求めたい気持ちはあるのに、
「自分から言ったら引かれるかもしれない」
「性欲が強いって思われたくない」
──そんな不安が先に立って、何も言えなくなりました。
参考:Oggi.jp「性欲は強い? 【女性100人に聞いた】アンケート結果」
性欲が強い私は、セックスを断られるたびに傷ついていた

一度、勇気を出して誘ったことがありました。
そう伝えた私に、彼は笑って「ごめん、明日早いから」とそっけなく背中を向けました。
あのときの空気は、今でも忘れられません。
何かをねだった子どもみたいに、自分がすごく惨めに感じました。
「恥ずかしい」「どうしてしてくれないの?」という気持ちがぐるぐると頭を巡りました。
性欲を伝えることは、わがままなの?
求める私は、重たい女なの?
そうやって、自分の欲望にすら罪悪感を抱くようになっていったのです。
「性のズレ」は、関係の温度差──女としての自信が消えていった
何もない夜が続いていくと、私はだんだん「女として見られていないのかも」と感じ始めました。
スキンケアをしても、髪を整えても、新しい下着を買っても、どれだけ努力しても、彼には気づかれません。
「選ばれない女」になったような感覚が、自己肯定感をどんどん削っていきました。
性欲って、単なる体の欲求じゃないと思うんです。
「つながりたい」「近づきたい」っていう、心のサインでもあるんですよね。
でも、その気持ちを受け取ってもらえないことが続くと、やがて「どうせ伝わらない」と、心の扉も閉ざすようになってしまいました。
参考:レゾンデートル株式会社「夫婦のセックスレスに関する実態調査」
欲しがる私は“重い女”?──自分の性欲にフタをしていた日々
性欲が強い自分。
それ自体は、本来なにも悪いことじゃないはずなのに──
私はその部分をどこかで否定していました。
欲しがっても応えてもらえない。だったら、最初から欲しがらなければいい。
欲がなければ傷つかずに済むと、自分を守るように「性欲が無いふり」をしていたんです。
でも本当は、欲しがる気持ちを無理に消し、女性としても認められていないと思ったことがつらかったのだと、後になって気づきました。
「性欲が強い女」って、そんなにおかしいこと?

私は昔から、性への興味が人より強かったのかもしれません。
ハプニングバーに行ったこともあるし、マッチングアプリを使っていた頃はセフレがいた時期もあります。
でも、それって「おかしいこと」なんでしょうか?
誰にも見せられないような性の話も、「もっとフラットに語れる場があればいいのに」と思います。
女性だってオナニーをするし、性的なコンテンツを観たりもします。
でも、「恥ずかしい」「バレたくない」って気持ちがあるから、その事実すら隠すしかない社会の空気って、ちょっと息苦しいですよね。
参考:浜松町第一クリニック「女性の性欲のピークは40歳、50歳というのは間違いだった!」
性欲の不一致は、ただのすれ違いじゃない──心のすれ違いが生む孤独
性の価値観が合わないことを「ただのズレ」として片付けてしまうのは簡単です。
でも、そのズレが積み重なることで、自己否定や関係性への不信感を生んでしまうこともあります。
「私はおかしいのかな」
「性欲があることって、重たいのかな」
そんな風に、自分の内側を責め続けてしまうと、やがて心は、ぽっかりと冷たくなっていってしまうのです。
性欲の価値観が違う彼との関係に悩むあなたへ──「求めること」はわがままじゃない
セックスレスや性欲の価値観のズレに悩むことは、決して特別なことではありません。
でも、相手に言えなかったり、受け入れてもらえなかったりすると、「私の性欲っておかしいの?」と、自分を責めてしまいがちです。
けれど、性欲とは“つながりたい”という心の表現でもあります。
ただ求めているだけじゃないんです。
「もっと愛されたい」「触れ合っていたい」「自分を“女”として見てほしい」──そんなまっすぐな気持ちが、あなたの中にあるはずです。
だからこそ、欲しがる自分を「恥ずかしい」「重たい」と切り捨てないでください。
「求めること」は、わがままなんかじゃない。
あなたの感情は、きちんと大切に扱われるべきものです。
この記事が、ほんの少しでも心を軽くするきっかけになれば嬉しいです。
性欲の不一致に悩むあなたが、「自分を否定しないでいいんだ」と思えますように。